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教会の聖母子

Madonna in de kerk 1438年 31.0cm x 14.0cm
オーク板に油彩で描かれた板絵で、ゴシック様式の聖堂内で幼児キリストを抱く聖母マリアをモチーフとした小作品である。貴石をちりばめた宝冠を被るマリアが腕に抱く幼児キリストをあやし、キリストはマリアを見つめながらマリアの衣服の胸元を握りしめている。13世紀の伝統的なビザンチン様式のエレウサのイコンを思わせる衣装を身につけたマリアは、この作品では天界の女王として描かれている。背景の身廊にあるアーチ状の飾り格子にはマリアの生涯を表現した木製彫刻が描かれており、壁龕には同じようなポーズで幼児キリストを抱くマリアの彫刻が見える。ドイツ人美術史家エルヴィン・パノフスキーは、背景の彫刻からマリアとキリストが生身となって抜け出てきたような構図になっているとしている。画面右の入り口には、賛美歌集を手にして賛美歌を歌う二人の天使が描かれている。聖母マリアを表現したビザンチン美術作品の多くと同じく、ヤン・