古代エジプトで冥福を祈り死者とともに埋葬された葬祭文書。パピルスなどに、主に絵とヒエログリフで、死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程・道しるべを描いた書。パピルスの巻き物、またはコフィンテキスト(コフィンとは棺の意で、すなわち棺に書かれた死者の書)としても存在する。主に絵とヒエログリフで構成されており、荘厳な雰囲気をもとめられる文書にはくずし字タイプのヒエログリフで書かれている場合がある。世界最長の死者の書として、全長37mの「グリーンフィールド・パピルス」が知られる。2012年に東京・福岡で開催された「大英博物館 古代エジプト展」で日本初公開された。