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我が子を食らうサトゥルヌス

Saturno devorando a un hijo 1819年 146.0cm x 83.0cm
ローマ神話に登場するサトゥルヌス(ギリシア神話のクロノスに相当)が将来、自分の子に殺されるという預言に恐れを抱き5人の子を次々に呑み込んでいったという伝承をモチーフにしており、自己の破滅に対する恐怖から狂気に取り憑かれ、伝承のように丸呑みするのではなく自分の子を頭からかじり、食い殺す凶行に及ぶ様子がリアリティを持って描かれている。この絵は後世に修正されており、オリジナルではサトゥルヌスの陰茎が勃起していた。本作が描かれたのはゴヤが病により聴覚を失った後、77歳の時であるが、本作より以前には16世紀にオランダの画家ルーベンスが同じ伝承をモチーフとする『我が子を食らうサトゥルヌス』を描いている。

みんなの「我が子を食らうサトゥルヌス」鑑賞日記