1869年開業のミュージックホール『フォリー・ベルジェール』の中にあるバーが題材の写実主義絵画である。フランス最初のミュージックホールの雰囲気が醸し出された作品といえよう。バーテンダーの女性が中心に来る。左右にシャンパンやビールが描かれている。後ろには鏡があり、シャンデリアの下で客が飲食しているような店内が映っているものとされる。鏡に映った中央の女性と彼女に話しかけているように見える男性の客の影が右側に写っているのが特徴で、この客は実際は画家の視界の外の左側に位置し、バーテンダーを見てはいない。1882年に、サロン・ド・パリに入選する[2]。なお、この作品を完成した翌年にマネは死去した。